日時: | 2010 年 10 月 13 日(水) 13:30-15:00 |
場所: | 神戸大学自然科学総合研究棟 4 号館 809 号室 |
講演者: | 玉川 一郎 (岐阜大学) |
世話人: | 高橋 芳幸 |
タイトル: | 地球での接地境界層の乱流観測から分かったこと |
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地球での接地境界層の研究は、1940年代の Monin や Obukhov の
相似則の発見、1960年代の Kaimal や 光田による超音波風速温度計
の発明と、それによる直接観測の実施により大きな発展を遂げた。
近年の観測プロジェクトでは、通常気象観測についで定番の観測と
して組み込まれるに至っている。 1970年あたりを現在に続く実質的なスタートと考えると、その40 年の歴史の中で、前半は気象力学的な興味を中心に研究が進められ, 後半は大気と地球表面との間での、運動量・熱・水蒸気・CO2他の 物質の交換量のモニターに重点を移していった。また、その観測も、 なるべく理想的な条件を探して行う観測から、都市や森林といった モニターしたい対象上で行うように変化して来ている。 このような研究の流れと、そこで分かったことを概観し、この種 の観測的研究がもたらした成果について考えたい。また、実際の観 測を行うためには、多くの経験則が登場するが、これらはあまり教 科書では触れられない。このようなことも含めてお話し、状況の異 る火星での観測への適用について検討する材料を提供したい。 |