日時: | 2013 年 1 月 15 日(火) 15:00-16:00 |
場所: | CPS セミナー室 |
講演者: | 塩谷 賢 (無所属) |
世話人: | 郡司ペギオ幸夫 |
タイトル: | 評価と双対性ー記述的思考の再検討 |
要旨: |
我々が様々な分野で科学的・理論的に物事を考えるとき、「真理や出来事を記述する」というパラダイムを採用している。 そこには客観的な世界を外から眺めて正しく記述する、もしくは世界の本質を神の設計図に沿ってとりだすといったイメージが下敷きになっている。 だが、我々が世界内存在であり、いかなる我々の行いも、世界の中の出来事の一部であるならば、記述対象と記述行為を分離し、その間に「対応」という世界の要素ではないような媒介があるように考えてよいものだろうか。 本講演では、思考や記号的関係も、世界内の相互作用に基づくという立場をできる限り延長し、そのときに「世界」や「相互作用」という概念にどのような見直しが必要かを論じる。その際の導きの糸となるのが、圏論で重要な概念である「双対性」であり、思考や情報処理におけるその表れの典型例として「評価」概念を創発的な調整という観点で見直すことを考えていく。 |
キーワード: | 双対性, 評価, 調整, 創発 |