| セミナー: | CPS セミナー | 
| 日時: | 2018 年 6月 18 日(月)16:00- | 
| 場所: | 神戸大学惑星科学研究センター セミナー室 | 
| 講演者: | 辻野 智紀(名古屋大学 宇宙地球環境研究所統合データサイエンスセンター 研究員) | 
| タイトル: | 熱帯低気圧に伴う長寿命多重壁雲の維持メカニズム | 
| 要旨: | 
  発達した強い熱帯低気圧 (台風) は中心に晴天域 (眼) をもち,その外側に壁雲と呼ばれるリング状の積乱雲群を伴う. 壁雲は強い風と降水を伴う. 強い台風ではしばしば同心状に複数の壁雲を有することがあり, 多重壁雲と呼ばれる. 多重壁雲では強風および降水域が, 台風中心から広い領域に渡って分布する.そのため多重壁雲が長時間維持すると, 強風や降水域が広い範囲で持続する. したがって, 多重壁雲の維持メカニズムを理解することは, 台風の大きさ (強風半径) や降水域の予報にとって重要である. 本研究は非静力学大気モデルを用いた多重壁雲の数値実験と解析を行い, これまでにない 2 つの新しい維持メカニズムを提案する. 1 つ目は台風中心周辺の構造および力学で支配されるメカニズム, 2 つ目は台風周辺の環境場および外側壁雲の構造, 力学で支配されるメカニズムである. 発表では,これらの提案されるメカニズムについて詳細に紹介したい.  | 
| キーワード: | 熱帯低気圧, 台風, メソスケール気象, 非静力学大気モデル | 
| 発表言語: | 日本語 | 
| 世話人: | 高橋 芳幸 |