セミナー: |
CPS セミナー
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日時: |
2018 年 6月 27 日 (水) 16:00-
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場所: |
神戸大学惑星科学研究センター セミナー室
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講演者: |
高棹 真介 (名古屋大学大学院 理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻 博士研究員(学振PD))
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タイトル: |
太陽・原始星における磁気活動
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要旨: |
惑星系や星形成領域における中心星は主要な重力源であるとともにシステムに大きな擾乱を与える存在である。恒星の典型例である太陽は黒点上空に蓄えられた磁気エネルギーを解放し太陽フレアと呼ばれる太陽系最大の爆発を起こす。太陽フレアに付随する質量放出は惑星磁気圏を大きく乱したり大気を剥ぎ取るなど惑星大気に影響を及ぼす。より若い原始星や前主系列星をみてみると、太陽よりも激しい爆発を起こしていることがわかる。フレアは強いX線や高エネルギー粒子を生じるが、それらは低温・低電離ガスが支配的である原始惑星系円盤の化学反応や電離度を変えて円盤の化学進化や降着構造に影響を及ぼす可能性が指摘されている。さらに、降着を受ける星はフレアだけでなく衝撃波を伴う降着やジェットによっても高エネルギー粒子を生成する可能性が高い。我々はこれらの影響を評価する上で必須な太陽・原始星フレア、原始星への降着過程のモデリングに磁気流体シミュレーションを用いて取り組んできた。本発表ではまず太陽フレアの発生領域の形成・エネルギー解放について我々の研究成果を混じえて紹介し、磁気エネルギーの蓄積・解放の素過程について概観する。その後、円盤降着を受ける原始星まわりの降着構造や磁場構造について考察し円盤への影響を議論する。
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キーワード: |
太陽フレア、恒星フレア、磁気リコネクション、降着円盤、MHDシミュレーション
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世話人: |
上野 宗孝
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