来週月曜日に行われる研究会の情報を再掲させていただきます。興味のある方は
お越し下さい。来られる際は「出席する」というメールを世話人までMailして頂
けると幸いです。

この度、シカゴ大学化学科、天文学-天文物理学科およびEnrico Fermi研究所の
岡武史名誉教授と Universite Joseph-Fourier de Grenoble、Astrophysics 
LaboratoryのLaurent Wiesenfeld博士を神戸大学に迎えて、COE学術講演会
「化学と惑星科学のあいだのクロス・トーク (Cross Talk between Chemsitry 
and Planetary Sciences)」を開催します。分子分光学技術を使って宇宙で生起
していることを解明できないであろうか、無機分析化学の手法を利用して地球に
降ってくる隕石を解析することで惑星系の起源を知ることはできないだろうか?
恒星力学から生まれたカオス力学系の概念を使ってIVR、非RRKM的挙動などの化学
動力学における非統計性の起源を理解することはできないであろうか?実は惑星
科学にとってまた化学にとって両者は相補的に関わりあっている部分が多く見受
けられます。しかしながら、米国の大学(例えば、シカゴ大学)には、化学科の
なかに、例えば、Geochemistry, cosmochemistryという分野が存在しているのに
対し、日本の化学科の土壌では皆無で、両学問に跨る視点で研究されている人は
国内では欧米に比べると少数です。本講演会の主旨は化学と惑星科学の境界で研
究をされている方々をお呼びして、その学問の(既存の)垣根を越え新たな視点
で両学問分野の進展を図ることを目的とするものです。講演者の皆さんには惑星
科学を知っているが化学については疎い人、化学を知っているが惑星科学につい
ては疎い人も意識して、ある程度、基本的なところも講演して頂く予定です。興
味のある方は学生、院生、ポスドク、教官(学内外)を問わず、どなたでもお気
軽に参加していただければ幸いです。
  但し、会場の都合もありますので、参加をご希望される場合には恐れ入ります
が、世話人の小松崎(tamiki@kobe-u.ac.jp)もしくは相川(aikawa@kobe-u.ac.jp)
まで「参加希望」のメールを送付していただけると幸いです。また、Banquet (1
人4000円を予定しています)への参加希望の有無につきましてもお知らせいただけ
れば幸いです。 

                               

道順:阪急神戸線「六甲」駅、JR神戸線「六甲道」駅、又は阪神本線「御影」駅
から、市バス(36)系統「鶴甲団地」行きに乗車、「神大文理農学部前」下車(阪
急
六甲駅から約11分、JR六甲道駅から約16分、阪神御影駅から約21分)「神大文理
農
学部前」バス停からは地図が掲示されていますのでそちらを参照してください。 
 


                                    Program 
  9:40 - 9:50
              小松崎民樹(神戸大学理学部地球惑星科学科)
              はじめに
              宇宙地球化学

              座長:小松崎民樹(神戸大学理学部地球惑星科学科)
  9:50 - 10:25
              中村昇 (神戸大学理学部地球惑星科学科)
              希土類元素で太陽系のはじまりと惑星進化を探る
  10:25 - 11:00
              山下勝行(神戸大学理学部地球惑星科学科)
              鉛の同位体を使った宇宙地球化学的研究
  11:00 - 11:15
              Coffee Break

                        星間化学、電波天文学


              座長:横川創造(神戸大学理学部地球惑星科学科)
  11:15 - 12:00
              川口建太郎(岡山大学理学部化学科)
              「環状C3H2, H2CS分子の電波観測で探る系外銀河の化学」
  Lunch
              座長:川口建太郎(岡山大学理学部化学科)
  13:00 - 14:00
              岡武史 (シカゴ大学化学科、天文学-天文物理学科およびEnrico 
Fermi
研究所)
              H3+、星間空間の強い酸:吸収スペクトル
  14:00 - 14:15
              Coffee Break
  14:15 - 14:50
              相川祐理 (神戸大学理学部地球惑星科学科)
              星形成コアの化学進化
  14:50 - 15:35
              百瀬孝昌(京都大学理学部化学科)
              環状C3H2分子のオルトーパラ比と暗黒星雲の化学進化
  15:35 - 15:45
              Coffee Break

                        化学反応動力学


              座長:百瀬孝昌(京都大学理学部化学科)
  15:45 - 16:20
              小松崎民樹(神戸大学理学部地球惑星科学科)
              化学反応ダイナミックスとカオス
  16:20 - 17:05
              Laurent Wiesenfeld(Astrophysics Laboratory, Universite 
Joseph-Fourier de
              Grenoble)
              Untable equilibra and transition states with angular momenta
  17:05 - 17:20
              Coffee Break

              惑星科学

              座長:相川祐理 (神戸大学理学部地球惑星科学科)
  17:20 - 18:20
              岡武史 (シカゴ大学化学科、天文学-天文物理学科およびEnrico 
Fermi
研究所)
              惑星イオン層のH3+;発光スペクトル
  18:20 - 18:55
              横川創造(神戸大学理学部地球惑星科学科)
              ミリ波干渉計で探る原始惑星系円盤の形成と進化


  18:55 - 19:00
              相川祐理 (神戸大学理学部地球惑星科学科)
              閉会の辞
  19:00 - 21:00
              Banquet Restaurant TETE A TETE


Organizers

Tamiki Komatsuzaki
Yuri Aikawa
Takanasa Momose

Sponsors

神戸大学理学部地球惑星科学科 COEプロジェクト「惑星の進化と起源」