以下の日程でCOE談話会を行います。
よろしくお願い致します。

2/25 (Wed), 17:00-18:30, at 609号室

横川創造 「原始星期における原始惑星系円盤の形成について」
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要旨:
   ミリ波サブミリ波帯での観測天文学の高感度・高空間分解能化に伴
い、TTau型星の多くが原始惑星系円盤を伴うことが明らかになった。原
始惑星系円盤は太陽系起源論を観測的に実証する上で、また一般的な惑
星系形成を理解する上で重要なサンプルである。これまでに、TTau型星
にはケプラー運動を示す回転円盤が付随すること知られている。また原
始星の周囲には回転落下運動を示すエンベロープが存在することも知ら
れている。しかしながら、原始星期に原始惑星系円盤がどのように形成
されるのか?といった着眼点での観測は未だ成されていないのが現状で
ある。その状況を打破するため、おうし座分子雲にあるエンベロープを
伴う原始星L1551 IRS 5とHL Tauに対し、回転円盤成分の検出を目指した
ミリ波干渉計観測を試みた。なおIRS5は近接連星であり、HL Tauは単独
星である。その結果、IRS5の周囲には〜400AUの回転円盤が検出されたの
に対して、HLTauでは回転円盤を検出するには至らなかった。本講演では
それぞれの観測結果について紹介すると同時に、原始惑星系円盤の形成
と進化、連星と単独星での多様性について概説する。