神戸大大気水圏科学のお世話する集中講義の、今年度内の残り3つ
ですが、開講時刻と講義内容は以下の通りです:




日時:2005年 1月 5日(水),  6日(木)
開講:5日午後13時半〜

場所:神戸大学 自然科学3号館 5階西大気水圏セミナー室
 
講師:中村 尚 東大理助教授(大気・陸面相互作用・気候変動)


内容:「渦位論的観点からの中高緯度大気大循環論」
   第1部:渦位 (PV) と Rossby 波
    1-1. PVの基礎:QGでの枠組
    1-2. 停滞性Rossby波束の伝播力学と活動度フラックス
    1-3. 停滞性Rossby波束の砕波とブロッキングの形成
    1-4. 波束の上向き伝播と下向き伝播:対流圏・成層圏結合の新視点
   第2部:渦位 (PV) に基づく大気循環の捉え方
    2-1. Rossby と Ertel: 等温位PVへ
    2-2. PVの基本性質:保存性とinvertibility,Rossbyの深さ
    2-3. Invertibility と境界条件
    2-4. 地表の"熱的 Rossby波"
    2-5. Rossby波と地表傾圧性の相互作用:地表の寒冷高気圧の形成
    2-6. 海陸熱コントラストと夏季亜熱帯高気圧の形成
   第3部: 傾圧不安定と中高緯度対流圏循環
    3-1. 傾圧不安定のエネルギー論的見方
    3-2. 偽運動量とシア不安定の必要条件
    3-3. PV論に基づく傾圧不安定の解釈
    3-4. 移動性高低気圧波のフィードバックと極前線ジェットの形成
    3-5. storm trackの形成・変動と海洋前線,ハドレー循環:新しい対流圏大循環像




[関連講義] 12月27日(月)・28日(火) 渡部重十 北大理教授(地球・惑星の電離圏・磁気圏物理) 1月26日(水)・27日(木) 藤吉康志 北大低温研教授(雲・降水物理の理論・観測)